←戻る 教科別勉強法『国語』(高校)  

■現代文
○応用のきく「読解力」をつけるために
 国語の問題を解くときは、まず、本文の前にある設問からしっかりと読むこと。 何かのヒントになっている場合も多い。小説では前の粗筋が書かれている場合が多く、 場面をとらえるうえでも重要である。 次の本文の末尾に筆者と題名が書いている場合は必ずチェックする。 題名というのは、主題の要約であり、それを解答するときのヒントとしない手はない。 また言葉の説明も始めに読んでおくこと。 文章を読むときに正確さが、増し、いちいち言葉の説明を見ることで輪の流れが中断されることも無い。
 そして実際に本文を読む場合、自分の読み取りの跡を残しておくためにマークや傍線を引いた方がよい。 読み直しの時間を省いたり、設問を解くヒントになったりするからである。 対立する二つの意見に線を引き、  のマークをつけたり、同じ意味の言葉に=のマークをつけてつなぐなどしてみよう。 論理の流れを具体化につかむことができ、頭の中に印象づけられる。 日頃の勉強で、自分なりに工夫しながらマークや傍線を書き込んでいこう。
 また、日頃の勉強法として、要約をしてみることもおすすめである。 各段落ごとの要点をつないで自分なりにまとめてみよう。 それを先生に添削してもらうことで、筆者の主張をきちんとつかめているのかどうかの確認ができる。 要約する際、意味の分からない言葉を辞書で引いたら、語彙力の強化にもつながる。 自分なりに文章をまとめるという意味でも、作文力につながる。 テキスト・新聞のコラム欄などを要約して、実力を強化しよう。

○応用のきく「解答法」を身につけるために
 大前提として覚えておいてもらいたいのは、受験では受験者の意見ではなく、 「文を読んでその内容を理解する力」のみを試しているのである。だから「自分はこう思う」 「道徳的にはこうだ」などという答えは選んではいけない。 また、現代文の答えには、あくまで客観的な根拠がなければいけない。 設問者は、明確な根拠の元に問題を作成するのだから、極端に言い換えれば、設問を作った人の意図を くみ取る作業が、解答する作業に当たるのである。 「なんとなく」で問題を解き続ける生徒は、いつまで経っても「なんとなく」の点数しか取れない。 まず第一に、家庭で現代文を解くときは、しっかりと問題が要求するところをくみ取って、 「〜だから答えはこうなる」などと、根拠を明確にしながら問題を解くこと。 第二に、授業の解説をしっかり聞くこと。授業の解説は、答えに明確な根拠を与えるものだから、 解答に行き着くまでのプロセスこそが授業の命である。

■古文
○基本的知識事項の理解
 歴史的仮名づかい・基本となる古典単語は確実に暗記しておきたい。 古典単語は複数の意味をもつ場合が多いが、文脈に応じてどの意味なのかも正確に使い分けること。 また、係り結びの法則・文脈を取るときに特に必要な助動詞の意味など、文法も覚えておくこと。

○実践力強化
 多くの古文に慣れ親しんでおこう。 古文では主語・助詞・述語が省略される場合があるので、それらを補いながら読み進めていくこと。 古文にはかぎかっこがないので、会話文と思われるものはチェックをしながら読むこと。 会話の主体がだれなのかも確認しながら読むこと。 比較的優しい古文なら省略されたところを補いながら読まなくとも大意はつかめるかもしれない。 だが、難しい古文になればなるほど、このていねいな読み取りが必要になる。 また、古典常識なども古文を多く読むことで得られる。

■作文
○問題をよく読み、書き、添削してもらうこと
 設問は必ずしっかりと読むこと。大まかなパターンが分かっているからと言って、 ざっと読んですぐに作文を書き始めないこと。 同じ形式が出るとは限らないし、後で設問と違う文章を書いたことに気づいて、書き直そうと思っても 作文は間に合わない場合が多い。 段落毎に何かを書かなければならないのか、注意書きをしっかり読もう。 そして、問題の意図にずれないよう、まずは大まかな構成と主題を決めてから、書き始めること。 とりあえず1段落に思いついたことを書き、後で話の流れに沿って…、などと考えてはいけない。 問題の要求する内容など頭から離れて、話の筋がどんどん別の方向に進んで行くおそれがある。 そのためにも設問を読んだ後で、書く骨子を決めてから書き始めよう。 そして、書い作文は、先生に添削してもらおう。 添削で自分の文章の悪いところを見つけてもらい、それを直していくことが、作文上達の早道である。 特に、作文の苦手意識をもっている人は、どんどん作文を書き、先生に添削してもらおう。